日本には私がアメリカにある銀行でやっていた「クレジットアナリスト」の仕事はないんですよね。アメリカでは、クレジットアナリストで仕事が見つからないことはないです。
なぜかというと、アメリカ当局の銀行にたいする検査が厳しくて、そこで手を抜くと何百億円単位の罰金や営業停止と言うことにもなるからです。
アメリカ当局の銀行に対する検査が厳しくなったのも、2001年に破綻したエンロンの不正会計や、911同時多発テロのマネーロンダリング問題からです。
半沢直樹をみていたら、パート1の最初の方で支店長が「急いで稟議書を書け」と言って中西が書いたものを勝ってに審査部に送ってましたよね?
半沢直樹では営業の人が稟議書を書いていましたが、アメリカの場合は営業と稟議書を書く人は別にした方がいい、と言うことで、営業の人が持ってきた案件をクレジットアナリストが書きます。
アメリカの銀行の場合は、検査するのはOCC (Office of the Comptroller of the Currency 通貨監督庁)ですが、アメリカにある日本の銀行、つまり外国銀行の検査をするのはFRB(Federal Reserve Bank 連邦準備銀行)です。
私はアメリカの銀行でも日本の銀行でも働いたことがあるのですが、ある日本のメガバンクは日本からきた駐在員の方が営業でした。
そして、私は日本で上場した会社のアメリカで進出している子会社にお金を貸すための稟議書を書いていました。
基本的に稟議書が必要なのは、1億円以上くらいだったので、私が担当するローンの枠は大体1億円から600億円でした。
OCCやFRBのルールにそって稟議書を英語で書くわけなのですが、毎年そのルールは変わります。
しかも、検査で指摘事項は言われるのですが、その指摘もぼやっとしていることが多いです。
逆に言うと、あまりはっきりとした数字でルールを言ってしまうと、銀行が貸せない状態になるから、とか考えているのだろうか?
だから、例えば「レバレッジをもっと厳しくチェックするように」と言われても、どの数字が厳しいと言えるのか、それはそれぞれの銀行が決めます。
それにOCCやFRBが気に入らなければ注意事項となって検査結果が悪くなるのですが、どこまですれば「優」がもらえるのか分かりません。
「優、良、可、不可」があるので、とにかく不可にならなければいいのですが、その評価は支店長の評価にもなりますよね?
だから、銀行もクレジットアナリストの人数を減らすことができません。
と言うことで、私が言っていた「誰もができる仕事」からは一応卒業することができました。
次は転職です。どうやって転職して給料をあげていったのか?
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